セルロースファイバーとは何か

断熱材と言っても繊維系のグラスウールやロックウール、発泡系、現場吹付系というようにさまざまなものがあり、性能や用途によって使い分けていきます。その中でも当事務所がよく使う断熱材にセルロースファイバーという材料があります。

一般的によく使われるグラスウールなどと比べると知名度が低く値段も高価ですが、とても優れた性能を持っています。

今回はセルロースファイバーのあまり知られていない性能についてお話しさせていただきます。

・断熱性

断熱性に特化した材料ではないですが、よく使われる繊維系の断熱材に比べて隙間なく充填できるためとても安定した断熱性を確保することができます。また専門業者による施工のため仕上りに差が出ません。

断熱性能を高めるためには隙間を作らないということが当たり前なのですが実はとても難しいことなのです。

・遮音性

密度の高い充填を行うため遮音性に優れており、外部の音が気になる場所であったり、好きな音楽を大きな音で聴きたいという方に特に適しています。

・防火性能

新聞紙というと燃えやすいイメージがありますがホウ酸を含ませることで炭化はしますが燃えにくい性質で安全性の高い素材です。

・防蟻性

ホウ酸にはシロアリなど害虫の侵入を防止する効果があり、柱や梁などの木部だけの防蟻ではなく壁全体で防蟻性を得ることができます。

・吸放湿性

グラスウールや発泡系の断熱材は湿気を吸放湿ことができないため湿気が断熱材に入らないよう気密シートで保護する必要がありますが、セルロースファイバーは吸放湿性能が高く湿度をコントロールすることがてきるため壁内部を快適な状態に保つことができます。

・無害で環境にやさしい

古新聞をリサイクルし化学物質や有害な薬品を使わず製造されるため、施工時の健康被害や廃棄をする際の環境汚染がありません。